『2010年 東海村文化祭「写真部門」』作品募集詳細はこちら
東海村文化祭 公開審査(2010/10/17) 於:東海村中央公民館
東海村文化祭写真コンテスト審査評
日本写真家協会会員
室伏 勇
今回、文化祭写真公募展応募要領の改正があり、組写真の応募が認められました。
今年の応募者は52名、出品点数は62点でした。
そして例年同様公開審査とし、出品者の面前で審査を行いました。
応募作にはバラエティーに富んだものが多く、努力のあとがうかがえました。
また、組写真が入賞したことは出品者のニーズの表れであるといえましょう。
そうした中で、入賞した13点の作品はそれぞれによく被写体を凝視して表現し、日頃勉強の甲斐あって見事入賞しました。
来年はさらに研さんを積んで、より魅力的な作品を制作してほしいと思います。
村長賞の「光彩」は木立を照らす太陽を真正面から捉え、微妙な色彩と陰影とが織りなす造形が見事な表現を形作りました。
写真技術を生かした抽象画の世界がここにあるとも言えましょう。そして作者のカメラアイが生きています。
議長賞の「花園のエンジェル」は撮影会のスナップです。若い外国女性を一面黄色の花を背景にアップで美しく描写した作品で、色彩のハーモニーが生きています。
教育長賞の「秋華」は彼岸花の自生した真っ赤な花を鮮やかに配し、3点組写真に構成し、見事な表現を見せました。
奨励賞は5点あり、「桜吹雪と乙女たち」がこのタイトル通りの美しい画面で見る者を魅了し、「勇壮」が祭の山車を流し撮りして効果を高め、
「躍動」が北海道で雪の原野をばく進するSLを見事に捉えています。「何処へ」は2点組写真で百里基地での航空ショーをキャッチし、情感を持たせました。
「ラッセーラ」は祭の躍動感を感じさせます。
このほか佳作は5点、「波紋」は桜花と水面の波紋により造形美を感じさせる表現。「夢膨らむ漁網」は投網の瞬間を、
「束の間の休息」は山車の前に子どもを大きく配した画面構成がよく、「大鷹の狩り」は鷹の生態がよく把握され、
「火祭り」は火勢の勢いが力強い荒行ぶりを物語っています。
『2010年 東海村文化祭「写真部門公募作品写真展」』目録はこちら
東海村文化祭写真公募展(2010/10/29〜10/31) 於:東海村総合体育館
東海村文化祭写真公募展表彰式(2010/10/31) 於:東海村総合体育館
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